里地・低山 植物 11月




ツブラジイ林 ブナ科  和歌山市 伊太祈曽2022



ツブラジイの果実(どんぐり)   和歌山市 伊太祈曽2022
 
 殻斗(座布団の部分)が広がり、堅果全体を包んでいるが、落下時期になると3裂し、堅果が外に出てくる。
 普通ナラ、カシ、シイの仲間の果実を「どんぐり」と言います。ドングリの仲間で食べられるのはシイ属のツブラジイ、スダジイ マテバシイ属のマテバシイ、シリブカガシ コナラ属のイチイガシ(ややアクがある)で他の種のどんぐりにはアク(タンニンやサポニン)が多いのであく抜きをすれば食べられる。
 ツブラジイやスダジイのドングリはアクが少なく、食べると甘く感じるぐらいおいしい。生食してもおいしく食べられるが、たくさん食べると消化不良を起こすかもしれません。炒って食べるとアクが抜けて安全に、さらにおいしく食べられます。



アラカシ  ブナ科      和歌山市 伊太祈曽2022



アラカシの果実(どんぐり)    和歌山市 伊太祈曽2022


イチイガシ ブナ科   和歌山市 伊太祈曽2022


イチイガシの果実(どんぐり)和歌山市 伊太祈曽2022


コナラ  ブナ科和歌山市 伊太祈曽2022


コナラの果実(どんぐり)和歌山市 伊太祈曽2022


アオツヅラフジ  ツヅラフジ科   和歌山市 伊太祈曽2022
 つる・根を木防已(モクボウイ)と称して漢方薬に用いることもあるが、アオツヅラフジは有毒植物であり、利用には注意が必要。



 アオツヅラフジの果実と種子      和歌山市 伊太祈曽2022


 アオツヅラフジの種子   化石として残る巻貝のアンモナイトに似ています。
  和歌山市 伊太祈曽2022


ヤブマメ マメ科 和歌山市 伊太祈曽2022
 開放花と閉鎖花、地中にも閉鎖花と3種類の花をつけるという変わり者の植物。


ヤブマメの果実  和歌山市 伊太祈曽2022


ヤブマメの果実     和歌山市 伊太祈曽2022
 黄土色がかった熟した色の果実を開くと、種子が3〜5個入っている。   



ヤブマメの種子  和歌山市 伊太祈曽2022

  うずらの卵のように、まだら模様になっている。



カラスウリ  ウリ科      和歌山市 伊太祈曽2022

 雌雄異株で、雌株の花の後に、赤く色づく果実が実る。


カラスウリの果実  和歌山市 伊太祈曽2022

熟す前は緑色でスイカのような模様になっている。



カラスウリ  柿色に熟した果実     和歌山市 伊太祈曽2022



カラスウリの果実  和歌山市 伊太祈曽2022

熟した果実を割ると、種子が20個程度入っています。




カラスウリの種子      和歌山市 伊太祈曽2022
   

スズメウリ ウリ科       和歌山市 伊太祈曽2022

 緑色の丸い果実は、熟すと徐々に白色に変化します
名の由来は、果実がカラスウリより小さいことからとか、果実をスズメの卵に見立てたことからとか言われる。


アマチャヅル ウリ科  和歌山市 伊太祈曽2022

 葉が5出複葉といって葉柄から鳥の足指状に5枚の小葉が出ている。ブドウ科のヤブガラシの葉とよく似ているが、アマチャヅルの葉表には短毛が有り、指で触るとザラザラするので区別できる。
 葉を煎じた少し甘味のあるお茶は「あまちゃづる茶」として販売されており、鎮静作用があり、ストレス性疾患、肩こり解消などにもよいと言われ、強壮、咳止めなどにも利用される。


ガガイモ キョウチクトウ科   和歌山市 伊太祈曽2022

 花はよい香りがする。葉を切るとラテックスと呼ばれる白液が出る。
 種子と葉は生薬になり、初秋に実を採って天日乾燥して種子を取り出し、乾燥させた種子は蘿摩子(らまし)と称されていて、強精、止血に、また葉は解毒、腫れ物に薬効があるとして用いられる。


ガガイモの花  和歌山市 伊太祈曽2022

 9月頃、このような花が咲き、芳香がします。



ガガイモの果実        和歌山市 伊太祈曽2022

 日本神話では、スクナビコナの神が天之蘿摩船(あまのかがみのふね)に乗ってきたといい、これはガガイモの実を2つに割った小さな舟のこと。




タンキリマメ  マメ科   和歌山市 伊太祈曽2022
  

ノブドウ  ブドウ科  和歌山市 伊太祈曽2022


ノブドウ  ブドウ科   和歌山市 伊太祈曽2022

果実の色は、熟すにしたがって緑色〜紫色〜薄い紫色、水色〜白 と変化し、白くなると中の種子も熟しています。


リンドウ リンドウ科  和歌山市 伊太祈曽2022

 田の畔や土手に生育するリンドウは現在では珍しい。


リンドウ リンドウ科   和歌山市 伊太祈曽2022