7月 里地・低山  



ウバメガシの果実  枝先は今年受粉(1年目)  昨年受粉(2年目)    ブナ科



ウバメガシの果実  枝先、今年受粉(1年目)



ウバメガシの果実  昨年受粉(2年目)  秋に熟してドングリになります



ヤブカンゾウ  ツルボラン科   生石山



ヤブカンゾウ  ツルボラン科   生石山


花は八重咲きで、雄しべと雌しべが弁化して八重咲きになる。ノカンゾウは八重咲にならない。



エゴノキ  エゴノキ科    章魚頭姿山


丸い果実に交じってみょうな物がぶら下がっています。



丸いのが果実です。 この果実には有害物質であるエゴサポニンが含まれており、かじってみると本当にえぐい味がします。「えぐい実の木」という意味でエゴノキと名付けられたのでしょう。サポニンは石鹸成分であり、泡立ちます。かつては洗浄剤として用いられました。11月を過ぎると種子が熟し、サポニン成分が弱まり、果実は鳥などの動物に食べられるようになります。



エゴノネコアシ 


キクの花のように8個の紡錘型の物が束ねられており、猫の足型のように見えるので、これはエゴノネコアシと呼ばれます。虫こぶで、果実ではありません。 イネ科のアシボソを一次寄主としエゴノキとの間で寄主転換を行うアブラムシ、エゴノネコアシアブラムシ が、春に二次寄主であるエゴノキに移動してきて、新芽を変形させてこれを形成します



ヤブミョウガ  ツユクサ科     章魚頭姿山



ミョウガ  ショウガ科   名草山  


ミョウガはショウガ科でヤブミョウガはツユクサ科です。名は似ていても植物形態はずいぶんと違います。

湿気のある林床に自生します。 地中の根茎から出る花芽は食用のミョウガです。



庭に植えたミョウガ。茎から葉が平面で左右に出ます。ヤブミョウガは茎から葉が輪生状に出ます。



ミョウガの花芽は、根茎から出て、根の脇で花を咲かせます。



ヒメヒオウギズイセン  アヤメ科  外来種      章魚頭姿山


園芸品種でモントブレチアとも呼ばれ、環境省の総合対策外来種に指定されています。

大変厄介な植物で、この30m程の土手はススキの繁殖場所でしたが、ここ数年の間で占領されてしまいました。ススキやネザサの根の間に頑強に入り込み根付きます。多数の球根が生育して、抜くとばらばらとこぼれ落ち、全部抜くには、大きく掘り起こさなければなりません。

生石山でも現在(2022年)約1000平方メートルの範囲で繁殖しており、どんどん繁殖範囲を広げています。根絶しようとして人海戦術で抜くのですが、厄介です。



クサギ  シソ科   章魚頭姿山



クサギ  シソ科   章魚頭姿山


名前のように、葉をちぎって嗅ぐと独特なにおいがして、世間では臭いと言わています。

葉とちがい、花はとてもいい香りです。




ハマナデシコ   ナデシコ科           雑賀崎


多年草で本州〜九州の海岸に生え、和歌山市でも海岸でよく生育している。花期は6〜11月。茎は叢生して下部は木質化し、上部は直立して無毛、高さ15〜50cm。根出葉はロゼットとなり、倒披針形。



ハマナデシコ               雑賀崎


花期は6〜11月。茎は叢生して下部は木質化し、上部は直立して無毛、高さ15〜50cm。根出葉はロゼットとなり、倒披針形。



ヤブジラミ セリ科           章魚頭姿山


和名は果実の熟す頃、藪に入ると、果実が体にくっつくので、それをシラミにたとえたもの。葉は長さ5〜10cmの2〜3回羽状複葉。



ヤブジラミ


花期は夏で、よく似たオヤブジラミより花期が遅い。果実の長さは約3mmでオヤブジラミの果実(長さ5mm以上)よりも小さく、たくさん実る。



ヤマムグラ  アカネ科       章魚頭姿山



ヤマムグラ 

本州〜九州のやや乾いた山地の林内に生え、葉は4枚輪生しやや長短がある。花はごく細い柄の先に2〜3個づつ生じ花柄は細長く、2分された球形の果実を付ける。花期は5〜7月。



雑賀崎

2021年 7月13日



キキョウラン(ユリ科)  和歌山県指定:準絶滅危惧(NT)

 果実が実りました。 鮮やかな紫色です。 




アキノタムラソウ(シソ科)


 花の中の雄しべは、開花初めのころは、花内部の上方につくように上向きに伸びているが、数日後、日が経過するにつれ、雄しべは下に曲がり始め、花から葯が少し出るようになる。よく似たナツノタムラソウは、雄しべが花の外にまっすぐに突き出て、葯が花からいちじるしく出ます。 茎の下部の葉は、複葉となり、小葉が3枚あるいは5枚つきます。



オニユリ(ユリ科) 

 古い時代に鱗茎を食用にするため渡来したものらしく、朝鮮南部が原産地と考えられている。古くから栽培され、北海道〜九州の人里近くにしばしば野生している。日本には珠芽(むかご)をつけるユリは、オニユリしかない。よく似たコオニユリには珠芽ができない。



ヒメヒオウギズイセン(アヤメ科) 外来種



ヘクソカズラ(アカネ科)

対生する葉が独特な香りがして、一般的にそれは臭いと言わています。



ユウゲショウ(アカバナ科)  帰化植物

 

花弁は4枚で、よく似たハマハナセンブリの花弁は5枚です。