街中の植物

5月  2022年

コナスビ サクラソウ科

コナスビ サクラソウ科

古い町並みの土の道の際に、生育していました。
コナスビは「小茄子」の意で、果実を小さなナスにたとえたもの。


シナダレスズメガヤ イネ科       外来種
道路際や公園、空地等で生育している。名前のように花穂が頭を下げて「しなだれて」います。道路法面の緑化用や砂防工事に利用され、今では日本全国に分布を拡大していて、外来生物法による要注意外来生物に指定されている。





シナダレスズメガヤ イネ科       外来種





スズメノチャヒキ イネ科
道路の植え込みに生育していました。和名は「雀の茶挽」で、カラスムギのことをチャヒキグサと言い、本種の花穂がこれに似ていることによる。





チガヤ イネ科  
道路の植え込みに生育していました。川の土手や農地の空地にもよく生育しています。
和名チガヤの由来は、「チ」は千を表し、多く群がって生える様子から、千なる茅(カヤ)の意味で名付けられたものです。ちまき(粽)は現在ではササの葉などに包むのが普通であるが、本来はチガヤに巻いた「茅巻き」で、それが名の由来であるとの説がある。




ハマスゲ カヤツリグサ科  
道路際や学校内でも生育しています。





ホソムギ イネ科    外来種
原産地はヨーロッパ。牧草として世界中で用いられ、そのほとんどの地域で帰化植物として雑草化している。



アオカモジグサ イネ科





アオカモジグサ イネ科

小花の内穎が、外穎より短い。カモジグサは内穎が外穎同じ長さ。




ナルトサワギク(キク科)   外来種、特定外来生物   

 アフリカ南部に自生する外国原産の植物で、帰化種(帰化植物)と呼ばれます。和歌山市では、2000年くらいから増え始め、今では学校や公園、道端など街中で多くみられるほか、自然豊かと思われる山や海岸、川原などいたるところに進出してよく目立ちます。1976年に徳島県鳴門市の埋立地で発見され、サワギクに似ていることからこの名が付きました。埋立て用の土砂や道路沿いの斜面の吹き付けに種子が混じることで分布域を広げているようで、造成地や路傍、住宅地によく見られるます。花は5月からよく開花しますが一年中開花が見られます。繁殖力が強く日本原産の植物の生育する場所を奪ってしまうので、特定外来生物に指定されていて、これ以上増えないように、注意しています。 こじんまりとした黄色い花が良く目立ち、見た目には美しいのですが、この草花ばかりどこにでも見られるようになっているので、日本の自然風景が変化して来ています。もとはどんな風景であったのか?しっかり記憶しておくことが必要ですね。




ヒメジョオン(キク科)   外来種、要注意外来植物

 学校の運動場の端の方から一面に覆いつくすほど広がって生えてきていす。日本には1865年頃に観葉植物として導入され、明治時代には雑草となっています。現在では全国に広がり、山間部にも入り込んでいます。在来種の植物の生育を邪魔する可能性があるため、ヒメジョオンは、ハルジオンとともに要注意外来生物に指定されています。ヒメジョオンは漢字に直すと「姫女 」。「姫」は「小さい」、「女 」は「中国産の野草」を表します。4月頃から開花するハルジオンは漢字に直すと「春紫苑」。「春に咲く、キク科のシオン(紫苑)」という意味です。
 ヒメジョオンの茎は真ん中が空洞になっていて、ハルジオンは空洞になっていません。また、ハルジオンの花のつぼみが紫色を帯びて、ヒメジョオンのつぼみより大きく、下向きにより大きく垂れています。